離婚調停をする際に悩むのが、弁護士をつけるかどうかですよね。
わたしはDVで離婚調停だったこともあり、弁護士をつけました。
その理由は
- 話にならない相手と感情を挟んで会話をしたくない
- 徹底的に終わらせたい
- 早期解決(弁護士を通し調停記述前でも解決できる内容もある)
- 自分の権利を理解して解決したかった
- 弁護士を挟むことで妥協点を冷静に考えれる
実際利用してよかったです。
なぜなら
- 弁護士が感情論と有利な主張を振り分けてくれる
- 調停中は簡潔に調停委員の方たちに話してくれる
自分の考えも客観的に考えられるようになりました。
調停という戦いが場合により、1年以上におよぶこともあります。
DVで離婚調停の場合は相手が話にならないことがほとんどなので、ストレスは相当なものです。
子供にとっていい影響は一つもありません。
相手も私ではなく弁護士挟んでの言葉と思えば、納得できる場面もあると思います。
約9カ月間のDVで離婚調停をした経験談や反省点を交えて書き進めたいと思います。
Contents
DVで離婚調停!法テラスで弁護士相談を利用した話

母子生活支援施設の担当から弁護士を紹介してもらいました。
その頃のわたしは
- 弁護士費用ってもったいない
- 自分で解決できないのか
こんな風に思っていました
その悩みを実際母子生活支援施設で何人もDVで離婚している人を見てきた担当に相談したところ
デメリットしかないと言われました。
- 1から全部しなければいけない
- 子供もいるのに負担が大きすぎる
- 調停委員がいるとはいえ法律の素人同士で解決は平行線で長引く
お金がもったいないだけで背負い込むほど簡単な問題じゃない。
調停も大切だけど、今の自分の生活を安定させていく事の方も大切。
このアドバイスで弁護士をつけることを決めました。
法テラスとは

国によって設立された法的トラブル解決のための「総合案内所」。
国民のみなさまがどこでも法的なトラブルの解決に必要な情報やサービスの提供を受けられるようにしようという構想のもと、総合法律支援法に基づき、平成18年4月10日に設立された法務省所管の公的な法人。それが、日本司法支援センター(通称:法テラス)です。
引用元:日本司法支援センター法テラス
法的トラブルでお困りの方は 0570-078374(IP電話からは電話:03-6745-5600)
通話料: 固定電話からは全国一律3分8.5円(税別)
受付日時: 平日9時~21時 土曜9時~17時
法テラスの利用方法

無料弁護士相談は1つの問題にたいして3回まで
1回30分受けることができます。
法テラスを利用し弁護士さんを立てたい場合は、法テラスから紹介してもらう。
もしくはお願いしたい弁護士さんがいれば事務所に直接『法テラスが利用できるか』を問い合わせる。
ただ利用するのに条件がありますので、利用条件←をご参照いただくか
詳しくはお近くの法テラスにお問い合わせください。
\こちらから検索できます/
弁護士相談するまでのながれ

わたしの場合
- 母子生活支援施設の担当から弁護士を紹介してもらう
- 弁護士事務所に電話をかけ『法テラスが利用できるか』を確認
- 利用できるということで、電話で予約
- 弁護士事務所で無料相談
必要書類
- 戸籍謄本(全部)
- 身分証明書
- 年収の証明資料(養育費)
- 監護の実績の証明資料・母子手帳など(親権)
- 相手方の不貞行為の証明資料(慰謝料請求)
- 預金通帳(財産分与)
- 固定資産の納税通知書(財産分与)
- 住宅ローン返済計画表(財産分与)
法テラスから紹介していただきたい方は、お近くの法テラスに直接連絡して弁護士無料相談の予約を取ることになります。
詳しくはお近くの法テラスにお問い合わせください。
\こちらから検索できます/
DVで離婚調停!9ヶ月間の道のり!計5回の調停

いざ調停となると今まで味わったことのない緊張感。
調停当日
家庭裁判所の受付で名前を伝えると、お部屋まで案内されます。
わたしの場合DVでの離婚調停だったので相手より30分前に家庭裁判所に到着。
お部屋ではわたしと弁護士さんが横並び、テーブルの向かいに調停委員50代の女性、60代の男性の4人ではなします。
相手とは別のフロアで同席なし。
なのに同じ建物にいると想像するだけで、恐怖でした。
分かってはいるものの、最後まで慣れることはありませんでした。
【1回目】離婚調停
わたしの主張
- 離婚
- 親権
- 財産分与
元夫の主張
- 離婚
- 親権
相手も弁護士をつけていたこともあり、感情論も挟むことなく、どう折り合いをつけていくかというかではなしは終わりました。
調停前の弁護士通してのやり取りで元夫は親権の主張をしていましたが、親権はわたし、離婚も合意という形で終わりました。
残りの取り決め
離婚親権- 財産分与
- 動産
- 養育費
2回目までの調停までのやりとり
財産分与に関する書類のすべての開示を求めました
- 相手方の通帳
- 株
- 財形住宅貯蓄
- 旅行積立
- カードのポイント(ハワイ往復分)など
動産引き渡し希望リスト送る
【2回目】離婚調停
わたしの主張
- 財産分与
- 動産
元夫の主張
- 会社の同期会で集めたお金の返金
争点となったのは元夫の主張。
財産分与に関する書類のすべての開示を再度求めました。
こちらからは動産引き渡しの日程など決めたいと申し出に相手は承諾。
わたしはこのお金を使っていないのに使ったと主張され少し難航したものの、婚姻中に使ったお金なので返金する必要なしと話は解決。
動産引き渡しを次回調停までに行う約束に至りました。
残りの取り決め
離婚親権- 財産分与
- 動産
- 養育費
3回目までの調停までのやりとり
動産の引き渡し決行
- 相手方からチェック持ち出し禁止リスト受信
- 子供、わたしの物だと再度主張しリストと送信
- 日程を送るが無視
- 相手方から当日キャンセル要望
- こちら側も無視して強行
文句は出ましたがこちらの物しかとっていないと主張し無事に動産引き渡し終了。
【3回目】離婚調停
わたしの主張
- 財産分与
- 養育費
元夫の主張
- わたしの主張に対する反論のみ
相手方の対応が遅いことから、なかなかお金がらみの取り決めにだったので話が進まず。
養育費も暫定表からある程度決まってしまうのでその表通りでとのお話でしたが、持ち帰りました。
財産分与に関する書類のすべての開示を次回調停までに行う約束に至りました。
養育費も長引かせても終わりもないので次回、財産分与に関する書類のすべての開示してもらえればそれで折り合いをつけることになりました。
残りの取り決め
離婚親権- 財産分与
動産- 養育費
4回目までの調停までのやりとり
財産分与に関する書類のすべての開示してもらえました
相手方の通帳株財形住宅貯蓄旅行積立カードのポイント(ハワイ往復分)
【4回目】離婚・婚費分担調停
わたしの主張
- 財産分与
- 養育費
- 婚費費用
- 年金分割
元夫の主張
- 財産分与
- 養育費
- 婚費費用
財産分与に関する書類のすべての開示されたこともあり、養育費は暫定表通り(1人28000円ずつ)となりました。
婚費費用は暫定表通り月6万を(離婚成立する前月まで)
『婚姻費用』とは、「夫婦と未成熟の子」という家族が、その収入や財産、社会的地位に応じて、通常の社会生活を維持するために必要な生活費のことです。具体的には、居住費や生活費、子どもの生活費や学費といった費用のことです。
法律上、婚姻費用については、夫婦がその負担能力(収入の大小等)に応じて、分担する義務を負っています。この義務は、別居していても、法律上の夫婦である限りなくなることはありません。そのため、夫婦が別居した際に、妻に比べて収入の高い夫が生活費を払ってくれないような場合は、婚姻費用分担請求をすることができます。
引用元:アディーレ法律事務所
年金分割の按分割合は0.5。
離婚する場合に厚生年金を男女で分割できるようにする制度のこと。
請求期限は原則、離婚や婚姻の取消しなどをした日の翌日から起算して2年以内である。
引用元:コトバンク
【5回目】面会交流調停
申立人の主張は書面もなく当日の主張を聞くということで、当日迎えました。
前回調書の読み上げの際同席したことから、この調停では同室ではじまりました。
弁護士さんには面会交流は避けては通れない、
子供に対しての身体的暴力の証明ができない以上裁判に移ってもまず、
面会交流はおこなわれる事案だということは聞かされていました。
わたしも早期解決を望んでいたので、月一回の面会交流とその時に応じて面会回数を増やすことも可。
とのことで話はまとまり『調停成立』
【調停成立】調書作成までのながれ

1回目離婚・婚費分担の調停、2回目面会交流調停で2回の調書作成をしました。
その時のながれは
- 調停員の方が成立のむねをお部屋にある内線で伝えたる。
- 調書作成をしてもらう30分ほど待つ。
- 部屋で調書読み上げ(1回目のみ相手方のいるお部屋でおこないました。)
- 裁判官
- 裁判所書記官
- 家事調停委員2人
- 申立人(わたし)
- 申立人弁護士
- 相手方
- 相手方弁護士
の着席のもと調書が読み上げられ、意義が無ければそのまま離婚成立。
調書は後日弁護士事務所の方に郵送してもらいました。(直接送ってもらうと住所がバレる可能性があると言われました。
- 離婚届けは10日以内に提出
- 子の氏の変更(離婚届けのみでは子供の氏の変更はできません、家庭裁判所での変更手続きが必要です。)
- 年金分割請求は2年以内
- 児童扶養手当の手続き(離婚した日からさかのぼって貰えます)
DVで離婚調停!振り返ってみて3つの『反省点』

調停してみての反省点は準備不足でした。
とはいえわたしの場合着の身着のまま飛び出した経緯があったので、致し方ないのですが。
それでも後悔は残ります。
余裕をもって調停に望める場合は万全で望みましょう。
①子どもとの思い出の品
・実家や頼れる人のもとで保管
・Googleフォトなどネット上で保管
②お金をへそくりするべきだった
実際相手が把握しない通帳は開示を求められませんでした。
別居前に引き出していたお金は生活費として返さずに済みました。
③証拠をのこす
日記、怪我の写真なども有効ですが、音声も残っていればより◎
この時のわたしは、証拠がみつかったらの恐怖の方が強くたいした証拠は残せませんでした。
日記…隠し場所をどうしよう。
写真…ケガなどの証拠の写真はみつかれば言い逃れができない。
恥ずかしさ、もし夫が逮捕されたらどうしよう。
音声…録音中にみつかったら言い逃れできない。
DVで離婚調停!『反省点』から『証拠の残し方』を考えてみました

日記『証拠の残し方』
丁寧に残すことでどれくらいこの問題に悩まされていたかも証明できます。
DVの証拠として日記をつける際には、日時、場所、方法、理由、被害内容を具体的に記載することが重要とのことです。
引用元:弁護士ドットコム
日記の見つかりにくい隠し場所
- シンクのした
- 普段使っていないカバンのなか
- 季節外の衣装ケース
- 生理用品ケースを作ってその中に
写真『証拠の残し方』
証拠の中で一番有力なのは写真です!
写真の日付と、診断書の受傷日、あなたの説明を合わせたら、十分に暴行・傷害の証拠となります。
引用元:弁護士ドットコム
より詳しく説明すると。
法律用語で言いますと「客観的証拠」などと表現します。
①診察を受ける
複数怪我を負った場合
病院によっては、大きな怪我だけを記載し、小さな怪我は一切記録を残していないと言うことがありますので、診察を受ける際には小さな怪我を含めて全ての怪我を病院に申告することが重要です。
診断書の発行を受ける際
治療期間も記載してもらう。
例えば「左上腕打撲で当院通院中」だけだと、どの程度の怪我で、どの程度の期間通院すれば完治するのかが分かりません。そのため「左上腕打撲で加療2週間の見込み、現在当院通院中」といった形で、治療期間が分かると望ましいです。
注意点
病院に本当の怪我の原因を話す。
医者に対して「旦那に殴られた」といった話はしづらいのです。
「階段で転んだ」とか、「他人の喧嘩に巻き込まれた」と嘘の申告をしてしまいますと、カルテにその様に記載されてしまいます。
相手が裁判で争い、病院にカルテの開示を求めると、カルテが裁判所に提出されることになります。
裁判官は「本当は旦那の暴力ではなく、階段で転んだだけなのではないか?」と疑問に感じてしまう虞があります。
②写真の残し方
怪我の部位のみの写真にしないよう注意。
写真にあなたの顔も写るようする。
怪我を下手の甲の部分だけの写真や足の膝の部分だけの写真を撮ってもこれでは、その手や足があなたの手足なのか、実は他人の手足なのかが写真だけでは分かりません。
裁判になると、相手は、「それは友人の写真で本人の写真じゃない」といった形で争われる原因になりかねません。
そのため、写真は必ず複数撮影し、あなたの顔と怪我両方が写った写真と、怪我の部位をより拡大した写真を撮るようにして下さい。
引用・参考元:弁護士秦真太郎 雨宮眞也法律事務所
離婚が難しいと思い写真を残すことを躊躇するかもしれませんが、これは自立支援を受けれる証拠にもなる重要な材料です。
何かあればすぐに証拠をもって
シェルターなら警察に駆け込む。
母子支援生活施設なら役所に駆け込む。
※子どもとの思い出の品と一緒に、ネット上や誰かにたくす方法で保管してもいいかも知れません。
音声『証拠の残し方』
写真・診断書の証拠を補強してくれ重要性は高いです。
録音しておくと暴力時の打撃音等を録音することができる場合もある。
DV旦那がどのように発言しながら暴力をふるったのかと言う点や暴力前の言葉のやり取りを拾うことができます。
何より当時の雰囲気を、臨場感を持って伝えることができますので、当時の雰囲気を伝える証拠としては有力な証拠になり得ます。
DV旦那が「嫁が挑発してきたから殴ったんだ」といった言い訳をする場合がありますので、録音データがあれば、暴力に至る経緯を詳しく証明できることもあると思います。
引用・参考元:弁護士秦真太郎 雨宮眞也法律事務所
使い方の説明
ボタンを押すだけなので簡単です。
録音時間も長いので暴力を受けるまでの経緯も残せます。

録音時に赤いランプがグリップの裏でつくので(角度によっては見えない)事前に調整しましょう。
DVで離婚調停!法テラス・弁護士費用支払いの流れ

わたしが申立てた調停は離婚・婚費分担。
相手方からは面会交流の調停でした。
①法テラスに返済
調停が終了し支払総額が出るまでは、わたしの場合は非課税世帯だったので毎月5000円ずつ返済(最低額)を希望しました。
そこから法テラスから金額設定の決定通知書が届き弁護士相談した同月から支払いが開始されました。
この段階においては法テラスが立て替えしてくれているので、法テラスに返済という形になります。
②離婚成立後
元夫から支払ってもらえる婚費・財産分与
↓
弁護士事務所の担当弁護士の口座へ振り込み
↓
着手金・報酬金・実費を差し引いてこちら側へ支払い
という流れで一括清算でき終了しました。
支払いが厳しい場合は、引き続き月払い可能。
着手金…弁護士・司法書士に依頼する場合に必要な、事件処理のために必要な費用です。援助を決定した後すぐに発生します。
実費…裁判所に納付する印紙代、鑑定費用、記録謄写料、通訳費用、受任者が事件の処理のために遠隔地に行く際の交通費などです。
報酬金…事件の結果に応じて、弁護士や司法書士に支払うものです。着手金や実費とは別に、事件終了後にご負担いただく費用です。
参考元:日本司法支援センター法テラス
法テラス・弁護士費用の総額
調停費用総額44万9182円
内訳
離婚調停…12万8000円
婚費分担調停…7万4000円
面会交流調停・報酬金・実費…24万7182円(弁護士さんから相手方からの婚費・財産分与送金後、残りを差し引いたものをまとめて支払われたので細かい内訳は分かりません)
DVで離婚調停!調停は自分の気持ちを客観的に解決する場所

わたしが調停を通し一番心に残っていることがあります。
弁護士さんとの面会交流の調停に向けての事前のやり取りで、
『子供はいずれ自分のルーツを知りたくなる、そのためにも面会交流はさせてあげたほうがいい。』
『DVや離婚を後ろめたい気持ちがあっても、子供にはウソやきれいごとはいらない。ありのまま話していい。』
私自身、面会交流に対して子供のためならいいかなとう考えでしたが、
その言葉でわたしはそれまで
子供が傷つくなら会わない方がいいのかな。
もし裏切られたらかわいそう。
とかいろいろ考えましたが、それは子供が自分の肌で感じることでわたしの判断で動かしていい事実はないなって思いました。
この考えにいきつけたことが、弁護士さんを立ててよかった1番の理由です。
確かに離婚調停はしんどいし、ストレスでしたがブログをかえして振り返ってみたら案外素敵な教えもあったりするものです。